画像のパクリサイトに抗議のメールを送って疲れた話

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みなさんこんにちは。週末Web随筆家のさかのうえのまろ@sakanoueno_maro)です。

DeNAのwelqを発端としたキュレーションサイトの記事の正確性云々の問題は、Webに掲載された記事や画像の著作権の問題についてまで討論されるようになってきて、全体として、望ましい方向に向かっているのではないかと思っています。

いわゆるPV至上主義と言われる考え方で、記事の内容、正確性よりも、PV集めたもん勝ち、それによって広告収入得たもん勝ち、というような、ある意味偏向主義的悪記事が駆逐されていくのは、我々のような、真面目にコツコツと記事を書いているブロガーや週末Web随筆家にとってみれば、独自の視点の実践的な記事が報われる方向にあるようで、望ましいことです。

Webという場に公開した以上、著作権の侵害の問題に晒されるのは、本意ではないにしても、Webの現状と法律の整備状況を鑑みれば、ある程度は仕方がないと諦めざるを得ないのが実情です。

朽木誠一郎 さんのこちらの記事にも記載されていますが、

キュレーションメディアの著作権問題、どこから権利侵害? 弁護士に聞く | HRナビ by リクルート
===お詫びとご報告=== 本記事に関しましては、記事公開後に掲載を一&

どこからが権利の侵害にあたるのかという判断はケースバイケースであり、個々の事例を見て判断せざるを得ないのが実情です。

また、いわゆる法律のグレーゾーンの扱いについても、「グレーだからやめておく」、「グレーだからやってしまう」という判断は、個々の倫理観の問題に近く、それに対しての抗議については強く主張もできなさそうな感じです。

このような騒動の中、ぼくのブログの画像が他のサイトに「掲載」されていることが発覚し、瞬間湯沸かし器的な性格ゆえ、人の著作物をパクるなんて「許せない」という激情が湧き、「掲載」をやめさせようとメールを送ってみたのです。

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他サイトにぼくのブログの画像が「掲載」されているのを見つけた経緯

DeNAがwelqをはじめとする10のキュレーションサイトを閉鎖すると報道されたとき、もしかすると、ぼくのブログの記事や画像もどこかのサイトに「パクられているかもしれない」と考え、探してみようと思ったのが事の発端です。

記事の「パクリ」は見つけるのが難しそうなので、画像の「パクリ」について探してみることにしました。

画像の「パクリ」は、掲載した画像の下に「出典元」として、その画像のURLや元のWebページのURLを記載するのが常套手段のようです。

ぼくのブログは「maro-log.net」というドメインと、そのサブドメインを使っています。

Googleで“maro-log.net”というキーワードで検索をすれば「出典元」として記載されている文字を見つけることできるのではないかと考え、検索してみました。調べてみた範囲で4件、ぼくのブログから引用したと思われるWebページを見つけました。

無料画像を引用w

4件のうち2件は、Pixabayという、画像を無償配布しているサイトからダウンロードした画像を「引用」したものでした。

Free Images - Pixabay
Over 830,000 high quality photos, illustrations, and vector graphics. Free for commercial use. No attribution required.

画像はこちらです。

ウォーキング

若い女性

この2点に関しては、無償配布されている画像なので、ぼくの著作権を侵害しているとは思えず、

パクるくらいなら、Pixabayで探せばいいのに( ´△`)

と、半ば呆れたような、正直、アホちゃうか?という感情を持ったままスルーしました。

ぼくが撮影した写真の引用

残りの2件は、明らかにぼくがぼくのiPhoneで撮影した写真です。

たまごに生クリームを混ぜる写真

生クリーム投入
「引用」されていたのはこちらの画像でした。出典元の記事はこちらです。

たまごと生クリームたっぷりのカルボナーラの作り方
今回はカルボナーラに挑戦。カルボナーラのソースは、たまご、生クリーム、パルミジャーノ・レッジャーノなどの粉チーズが材料です。イタリアンでたまごを使うのは珍しいような気がします。カルボナーラのソースはレトルトとかで売られてるけど、絶対自分で作

カルボナーラ を作るときに、たまごに生クリームを混ぜている写真です。単にそれだけの写真です。

「引用」していたページはキッシュの作り方を紹介しているページでした。

カルボナーラを作っていたはずが、気がついたら、キッシュになっていました。

このページでのぼくの画像の使われ方に唖然としただけでなく、キッシュの作り始めから出来上がりまでの画像は、すべて引用でした。

やり方としては、いわゆるキュレーションサイトと同じ手法です。

記事の内容もどこかからパクってきたに違いありません。

白菜を絞る写真

白菜を揉む
餃子を作るために、みじん切りの白菜を絞っている写真なんですけどね。

出典元の記事はこちらです。

簡単おいしい!白菜の餃子の作り方
焼き餃子の主材料として使われることが多いのは、キャベツ、白菜。ぼくはキャベツは使わずに白菜を使います。昔はキャベツにしてみたり、白菜と半々にしてみたり、いろいろ試行錯誤したのですが、最終的に白菜のみに落ち着きました。キャベツよりも白菜の方が肉の旨みを吸いやすいような気がします。食べた時の感触も白菜の方が上です。肉は豚ミ...

こちらのWebページもいわゆるキュレーションという手法で作られたページでした。使われている画像はすべて他のサイトからの引用でした。

抗議のメールを送ってみた

料理を作る過程の写真とはいえ、料理を作りながら必死こいてiPhoneで撮影したものを勝手に使われるのは気持ちのいいものではありません。

プロの写真家である有賀正博さん(@photoyatra_85mm)のこちらの記事に倣って、

キュレーションメディアに写真をパクられたら請求書を送ることにした
パクリメディアの横綱DeNAが10あるキュレーションサイトのうちWELQを初めとする9サイトを一昨日非公開にした。キュレーションサイトとは写真や文章を余所からパクってまとめるサイトのこと。作品をパクられて困惑というか怒り心頭しているブロガー

先に「カルボナーラのたまごに生クリームを混ぜている写真」を引用しているサイトの運営会社に下記のメールを送ってみました。

ご担当者様
「まろくっく」という料理ブログを運営しております、さかのうえのまろ、と申します。

貴サイトの

http://shoppies.jp/user-curation_details_n/1725/

で使用されております下記の画像

https://cook.maro-log.net/wp-content/uploads/2015/05/image34-680x510.jpg

は、私のこちらの記事の画像の無断転用です。

https://cook.maro-log.net/post-835/

速やかに削除をお願いするとともに、これまでの使用料をお支払いください。
使用料につきましては話し合いにて解決したいと存じますので、ご担当者様よりのご返信をお待ちしております。

さかのうえのまろ
(メールアドレス)

このメールを送りつけてから数時間後、ぼくの写真が掲載されているページが非公開になり、ページには下記の文章が表示されていました。

Shopicからの重要なお知らせ
いつもShopicをご利用いただき、誠にありがとうございます。
キュレーションサイト運営に関する一連の問題を受けまして、Shopicにおきましても、運営体制に問題がないか調査を行なわせていただきます。

つきましては、調査終了までサービス運営を停止すべきと判断いたしましたため、誠に勝手ながら、12月6日(火)にShopicの全記事を非公開化することを決定いたしました。

ご利用いただいている皆様に多大なご迷惑をおかけしますことを、心よりお詫び申し上げます。
今後もショッピーズのご利用の程、よろしくお願いいたします。

これを受けて、素直に謝意を表しておこうと、次のメールを送りました。

株式会社Stardust Communications
ご担当者様

昨日問い合わせをさせていただきました「まろくっく」を運営しております、さかのうえのまろ、です。

私のブログ記事の画像が無断転用されております御社のページが非公開になっておりますことを確認いたしました。

早速のご対応、ありがとうございます。

つきましては、画像の使用料の交渉に移りたいと存じますので、ご担当者様の部署名、お名前、メールアドレスを具体的にお知らせいただけませんでしょうか?

なお、私としましても、金銭の要求が目的ではございません。ネットの弱者の権利を保護、保全することが目的です。

御社から応分の謝罪、使用料のお支払いがありましたら、それ以上の要求はいたしません。

ご連絡の期限は、2016年12月9日中といたします。

それまでにご連絡いただけないようでしたら、法律に則り、刑事告訴及び民事訴訟の準備に移らさせていただきます。

よろしくお願いいたします。

さかのうえのまろ
(メールアドレス)

記事を非公開にしたことで、もしかしたらこれで幕引きにして返事は来ないだろうなと思っていたら、意外にも、返事がきました。

お問い合わせありがとうございます。
Shopicの記事については先日速やかにすべて削除させていただきました。
ライターの皆様に記事を書いていただき、記事内に引用部分があれば、引用要件を満たしたと判断した記事を弊社で公開をしておりました。
しかし、昨今の事情に鑑み 、混乱を防ぐために全ての記事を非公開といたしました。
お客様の画像について、記事を確認したところ、弊社のサーバー等にお客様の画像の複製等はせずに、記事中にお客様の画像を直リンクにて掲載し、出典も明記させていただいており、そもそも、著作権法に定める複製や公衆送信等を行っておりませんので、著作権法違反に当たらないものと考えております。
この度は大変ご迷惑をおかけしました。
よろしくお願いいたします。
——–
ショッピーズ
shoppies.jp

なんだ、DeNAと同じだよね。ライターのせいにして「うちは問題ないよ」みたいな書き方。

「画像は直リンクだから問題ない」としながらも、「この度は大変ご迷惑をおかけしました。」というのはどういう領分なんでしょう?

「法律的にはグレーだからやりました。でも、迷惑かけてごめんなさい。」、それって、法律違反ではない、しかし、ぼくに対して迷惑をかけたという認識はあるわけですよね?

余計に腹が立ってきまして、次のメールを送りました。

株式会社Stardust Communications
ご担当者様

お世話になっております。
さかのうえのまろです。

早速のご返答ありがとうございます。

ご返答いただいた下記の内容につきまして、

お客様の画像について、記事を確認したところ、弊社のサーバー等にお客様の画像の複製等はせずに、記事中にお客様の画像を直リンクにて掲載し、出典も明記させていただいており、そもそも、著作権法に定める複製や公衆送信等を行っておりませんので、著作権法違反に当たらないものと考えております。

とのことですが、ソースを確認しましたところ、画像をBase64エンコードという手法を用いて、直接HTMLの中に記載していることを確認しております。
御社が主張する「弊社のサーバー等にお客様の画像の複製等はせずに、記事中にお客様の画像を直リンクにて掲載し」という主張は成り立ちません。
私が著作権を有する画像を複製し、公衆送信していることは明白です。

また、法律の解釈についてですが、こちらの文化庁のページによれば

http://chosakuken.bunka.go.jp/naruhodo/answer.asp?Q_ID=0000581

[2]「公正な慣行」に合致すること
[6]引用を行う必然性があること
には該当しないと考えます。

画像の使用料に関するご相談をしたいと存じますので、先のメールに記載しましたお約束の期日までに、ご担当者様の部署名、お名前、メールアドレスをお知らせいただきますよう、お願いいたします。


さかのうえのまろ
(メールアドレス)

メール文中の文化庁のページはなくなっちゃってます。

こういうこともあろうかと、該当の記事のスクリーンショットとHTMLのソースは保存して、ページを「名前をつけて保存」し、ページが削除されてもどういう状態だったかは分かるようにしてあったのですよ。

相手方は、「画像は直リンクだから問題ない」としていましたが、ソースを眺めたところ、画像をダウンロードした上で「Base64エンコード」という特殊な加工を施した上で、直接HTMLのソースの中に画像を埋め込んでいるようでした。

「事実誤認」としてその点を指摘し、法律論で対抗してきたので、こちらも法律論で反論してみたわけです。

そうしたら、またすぐさま返事がありました。

お問い合わせありがとうございます。

お客様からご連絡頂きました画像について、再度記事削除前のHTMLのソースをこちらで確認したところ、以下の形で表示されておりました。

(HTMLのソースをそのまま記載)

上記の通りお客様の画像URLを直リンクしているHTMLのソースでしたが、お客様が確認された際はどの様に表示されておりましたでしょうか。

よろしくお願いいたします。
——–
ショッピーズ
shoppies.jp

なんということでしょう!?

再度、保存したソースを確認したところ、ぼくの画像のところは直リンクになっていました。確認不足_(:3」∠)_

「直リンクだから許される」というものではないのですが、反論するための論拠を失ってしまったので、下記のメールを送りました。

株式会社Stardust Communications
ご担当者様

お世話になっております。
さかのうえのまろです。

私が保存したHTMLのソースを確認しましたところ、御社がおっしゃるように直リンクになっておりました。失礼をいたしました。

しかしながら、法律的にはグレーとはいえ、直リンクはリンク先のサーバーに対して負荷をかけるため、社会通念上マナー違反と言わざるを得ません。

また、今回の私のブログの画像のリンクに関しましては「引用」の必要要件を満たしているとも思えません。

法律論を交えるつもりはありません。また、使用料の請求が本来の目的ではありません。御社が記事を非公開にされたことで私の目的は果たせましたので、この件につきましてはこれで終わりとさせていただきます。

なお、今回のメールでのやり取りにつきましては、私のブログにて「引用」させていただき、公開いたしますので、あらかじめご了承ください。

さかのうえのまろ
(メールアドレス)

今回は、記事が非公開になったことで、ぼくの目的は達成されたとして、これで幕引きにしました。

対価としての画像の使用料は欲しかったけど、これ以上食い下がると「ゆすり・たかり」と変わらないですからね。本来の目的はお金ではありませんので。

もう一件の「白菜を絞っている写真」の運営会社さんとは、今やり取り中ですので、追って機会とやる気があれば追記します。

なんか疲れた

一連のやりとりで感じたのは、「意外にもちゃんと返事をくれた」という点です。

Twitterやブログで、記事や画像の無断転載に対して抗議のメールを送っても無視された、というような話を見聞きしていただけに、今回のぼくのメールもきっと無視されるんだろうな、と思っていました。

きちんとした内容の返信をいただけたことは高く評価しています。

記事をすぐに非公開にしたことも好意的には思っています。ただ、これについてはDeNAの問題があったことで、抗議されたから非公開にしちゃえ、みたいな、「先生に見つかったからやめました」的なところを感じます。

誰も抗議しなかったら、そのまま公開を続けていたかもしれませんね。

この「カルボナーラを作っている画像を使ってキッシュを作りあげた」会社さん、フリマのサイトを運用しているようですので、キュレーションサイトを閉鎖しても収益には影響がないのかもしれません。

だから「トカゲの尻尾切り」のように、簡単に非公開にできたのでしょう。

それにしても疲れた。

「怒り」というマイナスエネルギーは、体力も、知力も消耗します。人間、ダークサイドに堕ちたらあきませんね。

メールのやりとりだけで疲れ果てて、肝心のブログの記事を書くという活動がおざなりになってしまいました。

DeNAの問題を発端として、Web界隈はいい方向に進んでいくのかもしれません。

良記事は悪記事を駆逐する、そう信じて、パクリサイトの告発のようなことはもうやめようと思います。

疲れた( ´△`)

WEBのシステムを作ったり保守したりするSE/プログラマというものをしています。

ブログやってますがブロガーではありません。週末WEB随筆家です。
まろと呼んでください。

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